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 2015年のラーメンは永福町大勝軒でスタート。

 東松原に住んでいた頃(20年くらい前)は月1以上の頻度で通っていたお店。
 最近は専らお土産ラーメンなので数年振りの訪問。

 15時近くというアイドルタイムなのに30人以上待ちの大人気。

 

 創業者の先代が伝説化しているので伝説も多い。

 例えば
 ・まだ製氷機が珍しい時代に導入したので
  子供の発熱時など深夜でも氷をわけてくれる。
 ・トイレに近い席だとお客様に失礼という理由からお店にトイレがない。
  実際に今日も、隣のコンビニを使ってくれと言われているお客さんがいた。
 ・一杯でお腹いっぱいになって欲しいという理由から麺はどかんと2人前。
  女性などは食べられない量なので「麺を少なめ」と伝えても受け付けてくれない。
 ・従業員の身長は170センチまで。
  お客様を見下す様な大きな人はNGという理由。
 ・麺の硬め、柔らかめなどのオーダーも受け付けてくれない。
 ・常にお冷を給水してくれるホスピタリティーの高さ。
 ・麺だけでなくスープも大量。
  そのため余ったスープを持ち帰るためのプラ容器を販売している。
  スープを容器に入れる用の漏斗を貸してくれる。
 ・2名で1杯のオーダー不可。基本は1人1杯。
  しかし子供とお年寄りは例外。
 など。

 ぼくが知る限り伝説はほとんどが事実。

 

 表面をラードが覆うスープは、食べ終わるまで温度が下がらずに熱々。
 麺は茹で過ぎのデロデロ系。
 味玉やゆで卵はないが、生卵があるので、すき焼みたいに麺を玉子にからめて食べると旨い。
 ノーマルの中華麺が1,080円なので割高感があるが、これだけの麺とスープの量で、しかもここまで強烈な魚介系の旨味を出すために使われる素材を考えると納得のお値段。

 ふんわり&じんわり系の昔ながらの中華そばでありながら強烈な旨味や風味。
 昼は淑女。夜は娼婦みたいな多面性や意外性がある。

 

 カウンターに先代が書いた本が置いてあったので流し読み。
 人は1度食べて美味しいと思うと、その記憶が美化されて、次に食べたときに同じ味だと
「あれ? こんなもんだっけ?」
 と失望するらしい。
 それを回避するために常に味を変え続けているとのこと。

 常に味を変え続けて飽きさせない「味変」理論と言えば荻窪の春木屋も、コカ・コーラも同じ。
 …というか、エンタメ系全般に通じる考え方かも。

 頑なに昔の味を守り続けているお店も多いと思うが、コアな部分や全体の印象は変えずに、常に変わっている方が正解という気がする。

 
 
 ちなみに、お土産ラーメンには焼豚が入っていない。
 保健所的な理由に拠るらしい。

 

 あっ、そうだ。
 明けましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いします。