「メールしたんだけど届いてない?」
ということを、立て続けに数人から言われた。
どれも仕事関係というよりはプライベート関係だったので、それ用のアドレスを確認してみる。
するとメーラーのフィルタリングではなくて、プロバイダーの方でフィルタリングされてスタックしていた。
なぜか7月に集中していた。
そのうちの1通に、中学の同級生からのものがあった。
1年と2年のときは仲がよかった友人。
3年になってほとんど話さなくなってそのまま卒業してしまったので、ほぼ30年ぶりに連絡が来たわけだ。
何事かと思えば、ネットでたまたまぼくを見つけて懐かしくなってメールをくれたという他愛ないもの。
メールがフィルタリングされてしまってレスが遅くなったことを詫びつつの返信。
するとすぐにまたメールが戻ってきた。
お互いの30年ぶりの近況報告は、結婚した、しない、子供がいる、いない、仕事はなにをしてる、どこに住んでいる、家を買った、買わない、同級生の誰に会ってる、会ってない、◯◯は元気だとか、音信不通だなどなど…。
そんな流れの中で
「中学の時に友人を売ってしまったことを後悔している。30年、ずっと謝りたかった」
という謝罪をされた。
そういえば中学時代にいきなり担任に呼び出され、そのまま親も呼び出されて退学一歩手間になったことがあった。
あのときなんで悪事(中学生くらいがよくやりそうなこと)が担任にバレたかよく分からなかったけど、同じ悪いこと仲間の誰かがぼくらをチクッたんではないかという話しになった。
それで仲間同士で疑心暗鬼になったりして、数人の友人が離れて行ったんだ。
そんなことはすっかり忘れていたが、なるほど当人にしてみたら詫びるタイミングを逸したままの30年間というのは長かったに違いない…。
だってわざわざ30年前のその話題が出てくるんだもの。
30年越しのお詫びを届けるんだから、メールって凄い。