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 ヒカル不調。
 薬を飲む前になにか食べた方がいいのですが、〆切に追われていて作っている時間がない。
 モグと散歩ついでにお弁当屋さんへ。

 今日の東京は風が強く、尻尾が下がってビビりモード全開のモグ。
 お弁当ができ上がるのを待っていたら、ビビってるモグの様子が老犬に見えたみたいで、見知らぬおばさんに話しかけられた。

「あらー。この子おいくつ?」
「5歳くらいです。元保護犬なので正確な誕生日が分からないんですよ」
「あら…。まだ若いのねー。だったら必要ないかしら?」
「ん? なんですか?」
「あのね、この子くらいの大型犬を乗せる(老犬散歩用の)バギーがあるのだけど、うちの子は3回しか使わなかったの。まだ新品なのでよければ差し上げようと思って…」

 3回使っただけで乗るのを嫌がって使わなくなったのか、よぼよぼになっての散歩が不憫だったのでバギーを購入したけれど、3回使っただけで亡くなってしまったのか不明。
 つらい事を思い出させるのも失礼だと思って
「そうですか…」
 とだけ答えたら
「でも、必要になるときが来るかも知れないし、新品で捨てるのももったいないから、よければもらってくださらない?」
 とのこと。

「うちは、あと5年くらいは歩くの大丈夫だと思うので、他の犬にあげてください」
「そうよねー。まだ若いものね…。でもちょうどこの子くらいにいい大きさなので、ほら、あそこ」
 と、近くのマンションを指さすおばさん。

「あのマンション見えるでしょ?」
「はい」
「ド○ス目黒っていうマンションなのだけど、そこの○○階の○号室の○○というので、必要になったらいつでもピンポンしてね」

 

 平日の昼下がりに犬と一緒に弁当買ってるおっさん(ぼくのことです)なんて、常識的に考えたら、怪しいから近寄らない方がいい類い。
 それなのに向こうから話しかけてきて、住んでる場所から名前まで教えてくれるオープンさ。
 おばさんのコミュニケーション能力の高さは尋常じゃない。個人情報保護法とか馬鹿馬鹿しくなるレベル(^^;

 地域のコミュニティーが機能しているこの界隈ってステキだ。
 それにおばちゃんのファンキーさもステキ。

 東京も捨てたもんじゃないかも知れない。

 いい貰い手が見つかりますように。