Kakexun

 急逝した友人の飯野賢治が遺した企画「KAKEXUN」を実現するために、友人たちが集まってクラウドファンディングのMotionGalleryで開発費を募っている。(こちら
 目標額達成までの期限が10日となり、色んな方面からメールやメッセージやコメントが増えてきた。

 色んな誤解や勘違いも多いみたいで、不愉快なことや意味が分からないことも増えてきたのでここにちゃんと書きますね。

 

 彼が亡くなってしばらくして企画書を見せてもらい、プロジェクトへの参加を打診されましたが、別件で忙しいこともあってお断りさせて頂きました。
 実際、忙しいというのもあったけれど、正直なところ、ぼくはあまり気が乗らなかったのです。

 理由は2つ。

 1つめは、誰がどう作っても飯野さんぽくならないと思ったので、遺作ということで待っているファンのみなさんを裏切ることになりそうだと思ったこと。
 作る人の作風になるのは当然のことなのでファンのみなさんも(そのあたりは)承知してくれるのでしょうが、ぼくの作風を持ち込む意味も必要も感じなかったわけです。

 2つめは「遺作を世に出すということを、果たして飯野さんが喜ぶか?」と思ったこと。
 子供っぽくふざけることが多い人だったけれど、根底には物すごい美意識があって、我侭で、自分のスタイルと段取りで物事を進めないと気が済まないタイプだったので、残された側の思惑で進めても、喜んでくれなさそうに思えたのです。

 以上の理由から、積極的にKAKEXUNを応援する気持ちになれずにいました。
 でも心のどこかでは「せっかく企画が残っているのだから、世に出して、遊んでもらう方がいいのかも」という思いもあったりして、要するにちゃんと気持ちが整理できてないのですね…。

 

 亡くなったという現実を受け入れたくもないというか、ぼくのペースで消化していきたいことなので「飯野賢治とWarp展」にも行ってません。
 全く行きたいと思わないんだから仕方ない。

 

 そんなぼくがKAKEXUNの応援や告知をするのもどうかと思ったので、なるべくこの件には触れずにきたのですが、彼がどう思うかは別にして、待ってるファンがいるのだからという思いでプロジェクト応援のチケットを購入させて頂きました。
 ちゃんとプロジェクトが現実化して、ファンのみなさんに彼のゲームが届きますように祈ってます。 

 

 ぼくはぼくなりの弔い方と別れ方があるので、この件はこれくらいで。

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