R0010159.JPG R0010158.JPG  お手軽なデジカメってのはどんなシチュエーション(屋外・室内や昼・夜や人・風景)でも良く撮れる。 良く撮れるというのはどういうことかと言えば、ブレずにピントが合ってて明るさも丁度いいということ。 でもそれは、別の言い方をすれば、どれも同じ様に撮れるということだ。 同じ様に撮れるということは、誰が撮っても、どこで撮っても、何を撮っても大差ないということでもある。

 大量生産&大量消費の時代と言われて久しいが、せっかく撮るんだから、写真にだって差が欲しい。画一的で均一的な工業製品チックなのは面白くないからね。

 画面に映っているモノは、近くても遠くても、明るくても暗くてもちゃんとピントが合っていた方がいい。

 常識的にはそうなんだけど、画面全体にほどよくピントが合ってると、平面的で面白くない写真になる。

 普通は撮りたいモノ(=見せたいもの)を画面の真ん中にレイアウトすればいいが、それだと中央にモノがある写真ばかりで面白くないし飽きる。

 そこで撮りたいモノを画面の横や端にわざとレイアウトすることで、躍動感を出したり、不安定感を出したりすることで、情感みたいなものを加えるのが写真だと思うんですが、そうすると、撮りたいモノ以外の余白部分が邪魔になるわけです。

 邪魔になった余白は、撮影後にトリミングしちゃえばいいんですが、トリミングしてカットすると、要するに撮りたいモノが中央にレイアウトされた写真になってしまう。だからトリミングせずに余白を活かしたい。

 どうすれば活かせるかというと、余白に写されたモノで空間感(撮りたいモノを見せつつ、どこで撮ってるかなどの情報を入れ込む)を出すなど。

 しかしお手軽デジカメだと画面全体にほどよくピントが合ってしまうので、余白部分にもピントがあって、情報過多で邪魔になる。

 そこでどうするかと言えば、被写界深度を利用して撮りたいモノだけにピントを合わせて余白をボカす。すると何が撮りたい主体なのか明確なまま、余白部分が必要過多にならない程度に情報を加えてくれるわけです。前ボケとか後ろボケとか色々あるそうですが、ボクの知識でざっくりまとめるとそんな感じ。

 作例としては最低レベルでお恥ずかしいんですが、同じ時間で同じ場所で撮った写真2枚。

 どこが違うかと言えば、紹興酒のボトルの後ろの食器とその奥がボケてるバージョンと、ボケてないバージョン。

 ボケてる方が絞りがF2.4でシャッタースピードが1/18。ボケてない方が絞りがF9でシャッタースピードが1/2。

 室内で適当に撮ってるだけなので大差ないですが、それでもこれくらいの差が出るということは、これを活用すればめくるめく世界を撮れる可能性がある。

 絞りを開けたり絞ることで、被写界深度(ピントが合っている奥行きの範囲)が浅くなったり深くなったり…。

 同じ場所で同じ時間で同じモノを撮っても、画面サイズや画面の縦横の比率や、露出オーバーやアンダー(明るい暗い)や、シャッタースピードの速い遅いや、カラーやモノクロや、フラッシュ使う使わないなど選択肢は多岐に渡るわけですが、絞りを自分で選択できて被写界深度を変えられるGRD2は凄い。

 凄すぎて扱いきれないってのが現状です。

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