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 蒙古タンメン中本に出会ったのは、先代のおじさんが元気に鍋を振っていた20年以上前のことだ。

 煙草禁止、刺青禁止、学校をサボってる学生禁止と書かれたその店は、食欲おう盛で学校をサボってる風の真面目(?)な学生で、当時から満員だった。

 店で1番辛い北極ラーメン。
 その大盛り。
 それよりも大盛りのジャンボ。
 それをオーダーすると「北極のジャンボは辛過ぎるし、量が多過ぎて身体に悪いから食べちゃダメだ』と先代のおじさん客を叱ったというエピソードが懐かしい。

「身体に悪いなら売らなきゃいいのに」ってのが当時のぼくらの正直な感想だったが、煙草も酒もマクドナルドもインスタント食品も身体に悪いのは一緒だが、客に向かって店主自らが「身体に悪いから食べるな」と正々堂々と宣言するのは意味不明であり深い。

 オーダーをおばさんがメモに書くんだが、なにせ辛いからみんな食べるのが遅くてオーダーしてから1時間後の提供は当たり前である。
 だから常連はみな、オーダーしてから城北公園で暇つぶし。頃合いを見計らって店に戻るシステムだったわけだが、おじさんリタイアの閉店時に客が殺到し、開店前に麺が売り切れたというのも有名なエピソード。

 店が閉店したときは、1つの時代が終わった気がして寂しかった。

 しかし数年後には熱狂的なファンが後を継ぎ都内で数店舗展開するまでに流行るわけだが、地元の目黒に3店舗目ができたときは開店初日から行列に並んだ。
 1年間は週2で通い詰め、やがて名誉客(?)として店内に名刺が張り出され、黙っていると定食のサービスが出されるまで店員さんと仲良くなったとき、ふと「なにしてんだろ?」と自分の中の熱量が低下して中本通いをやめた。

 地元に店舗があるにも関わらず今では年に数回しか行かない店になってしまったが、遂にジャンクフードの生みの親の日清から、ジャンクフードのカップラーメンが発売である。

 麺は、ピロピロ平打ちのカップヌードルの例の麺。なので歯触りとか、喉越しの再現性はいまいち。

 しかし味の再現性は素晴らしい。
 匂いの再現性も素晴らしい。
 コクも蒙古タンメンに等しい。

 辛さは1/10くらいか?

 だよな?→横山

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