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「タオが夢に出てきたよ」
 と、朝にヒカルがいう。

「うそ! よかったじゃん。どんな夢?」
「あんまり可愛い夢じゃない…」
「それでもいいじゃん。どんな夢だったのさ?」
「クリスマスにね、ケンタッキーを買って、冷めなように炬燵にいれといたの」
「それは去年のクリスマスじゃん」
「うん」
「それで?」
「そしたら夢の中のタオは凄く若くて素早くて、炬燵の中のチキンを勝手に食べちゃうの」
「それも去年のクリスマスじゃん。チキンくれとうるさいけど、身体に悪いからちょっとしかダメと言い聞かせるのが大変だった」
「うん。でも夢の中のタオは、チキンを取り換えそうとすると歯をむき出して怒るの」
「噛みつかれたの?」
「噛まれはしなかったけど、凄く怒ってた…」
「そっか…」
「なんか恨んでるのかな?」
「タオがぼくらのことを恨むはずはないよ」
「だよね…。でもどうして可愛いタオが夢に出てきてくれないんだろ?」
「きっと、もうちょっと時間がかかるんだと思うよ」
「そっかなー。それだといいけど…」

 頼むよタオ。
 朝から人を悲しませんなって。