動物を飼っていて
「うちの子は家族みたいなものです」
といってる人が
「そろそろ帰ってエサをあげないと」
というのを聞くと違和感がある。
家族なら、エサではなくてご飯じゃないのか、と。
「エサを上げる」
といってる時点で、それほど家族でもない距離感を感じる。
だって家族にエサを上げるっていわないもん。
モグにエサを上げるという感覚がない。
モグにはご飯。
でも、カメにはエサという感覚がちょっとあった。
やっぱりどうしてもモグよりは距離感が遠いのが理由だと思うし、実際、カメに上げのは「カメのエサ」だった。
カメ用のドライフードに「カメのエサ」と書かれていたのだ。
しかしこれも少し前に「カメのバランス栄養食」という表記になって「エサ」という表記が消えた。
犬猫のドライフードには、ほとんど「犬のエサ」とか「猫のエサ」という表記は見られない。
金魚やザリガニ用のフードには、まだエサという表記が多い印象。
地域猫(野良猫)にご飯(エサ)を上げる問題。
寒空にお腹を空かせた猫がいたら、ご飯くらい上げたいと思うのが人情。
しかしご飯を上げてる人が増えて生き延びると子どもを産んでもっと増える。
野良猫が増えると、鳴き声がうるさいとか、おしっこ、うんちの問題があって保健所に連れて行かれて殺処分される仔猫が増える。
実際にいま、殺処分されているほとんどは猫。それも仔猫。
お腹を空かせた野良猫にご飯を上げるなら、その猫のおしっこやうんちの掃除もする覚悟が必要だし、自分で捕まえて動物病院に連れていって不妊・去勢手術を受けさせるくらいの覚悟も必要。
「お腹空かせてかわいそうだからご飯(エサ)を上げた」
というのは人として優しいし、人道的に正しいのも分かりますが、問題を先送りにして大きくしているだけという別の側面もある。
この写真の文章。
文末が「ネコ!!」となっているのが意味不明。
目黒区保健所生活衛生課生活環境係の人の、心のゆらめきに触れた気がした。
文章の真意もいまいち見えにくい。
「あなたの優しい心信じます」
とあるが、結局、どうして欲しいということなんだろ。