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 去年教えていた学生が4年生になって就活中ということもあり、色々な就職相談を受けている。
 その最中の昨日、渋谷の大きなホテルで開催されたキックオフカンファレンスに伺ったら「内定通知」をもらった。

 学生に「頑張りたまへ」みたいな偉そうなことを言っておきながら、自分が落選してたらカッコ悪い。
 そういう意味では受かってよかった。

 しかし受験して学校に入って、就職試験受けて会社に入っても、コンペで企画競ったり、昇進試験と、生きている間はずっと競争と試験が続く。
 それを思えば就職試験なんてのは単なる通過点に過ぎないのだから、そこに囚われ過ぎて視野狭窄にならない方がいい。
 …とはいえ、ついさっきまでクラスメートの友達だったのが先に内定決まったりすると、急に向こう側の遠いところに行ってしまったみたいで焦るのは分かるけどね。

 42歳の感覚からすると、就職試験なんてのは消費税程度というか、人生の5%程度の重要性じゃなかろうか?
 念願の会社に入ったからといって好きな仕事や得意な仕事をやらせてもらえるとは限らないし、同僚や、上司や、取引先の人間関係でつまずくことだって多い。
 逆に嫌々入った会社だって、好きな仕事や得意な仕事が回ってきたらやる気でるだろうし、同僚や、上司に恵まれたり、取引先とのいい出会いだってあるかも知れない。
 しかもこの終身雇用制度が崩壊気味のいまの日本だったら、就職した会社に定年まで、もしくは寿退社まで勤めるなんて考えない方がいい。仕事しているうちに色々な出会いがあって、きっと考え方が変わるし、いま見ている景色が違って見えてくるのだから、そんなに深刻なことでもないんですよ、就職なんて。

 42歳になって個人事務所の有限会社の代表をやっていたって「内定通知」を受け取っているんだから、君たち学生と同じなんです。

 なんでもそうだけど、受かるまでも大変だけど、受かってからの方が大変。
 就職試験に受かるのも大変だけど、受かってからのことは100倍大変。
 好きな人に振り向いてもらって恋愛成就させるのも大変だけど、つき合い始めてからの方が1000倍大変なのですよ。

 その分、喜びもひとしおってことで。