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 家の階段の踊場から玄関の外の様子を眺めて安全確認するモグ。

 しばらく眺めて安全確認できれば自主的に降りてくるけれど、安全確認中に宅急便の人の台車が通り過ぎたりすると階段を駆け上がって家に戻る。
 他にマンションの住人が部屋から出てきたりしても駆け上がって家に戻る。
「こりゃダメだ。安全じゃないから散歩やーめた」
 となる。

 安全確認に要する時間は5分程度。
 モグには悪いけど安全確認を待ってる時間がないときは、モグを抱いて階段を降りて外に出る。24.5キロのモグは腰にくる。

 今日の昼の散歩は家から徒歩3分のタバコ屋。
 しかし人や車が来ないルートに迂回して、しかも途中でトラックなどが来そうだったら横道に入って遠回りするので3分で行ける店に10分かかる。

 店外に繋いで置くこともできないので、店のガラス戸を開けて店に入らずに買い物。
「この犬、なんて種類? あまり見かけないねー」
「イングリッシュポインターらしいんですが、山の中を徘徊してるところをセンターに保護されて、処分されそうなところを愛護団体が引き出したという犬なので、厳密な種類は分からないんですよね」
「そっかー。でもずいぶんいい犬っぽいね」
「そうですか?」
「うん。なんか佇まいがいいよ、この犬」
 怯えちゃって挙動不審になってるモグに優しい言葉をかけてくれるのが嬉しい。

 買い物を済ませて帰路。
 家に帰れることが分かるともの凄い引っ張るから危ない。

 慎重に裏道に入るが、ここでバスがクラクションを鳴らしてモグがパニック。
 リードがからまってすっ転んだ。
 ここでリードを離すとパニックのままどこかに行ってしまうだろうから危ない。でもちゃんと、リードの輪っかの中に手を通しているから抜かりはない。

 外で怯えるモグは、家の中でうんちとおしっこできるように一時預かりさんに訓練されてきた。
「散歩は、モグが好きなときに、好きな時間だけ、好きなルートで行けばいいんです」
 とも言われているんだから、買い物に付き合わせるなんて、要するにモグに無理強いしてるだけなんですよね。

 ここでバスのクラクションでパニックになったモグを叱ってはいけない。
「ビビったよな、モグ。あんな大きな音のクラクション鳴らすんだもの、バスは嫌だねー」
 という感じで、あくまでモグ視点で、モグの気持ちになって声をかけてやる。
 すると少しだけ、パニックモードが和らぐ。

 外に出ると固まって一歩も動けなかったモグが、徒歩3分の(モグと一緒だと実質往復15分くらいかかるけど)に一緒に行けるんだから、それだけで十分なわけです。
 しかし怖い思いさせちゃったな。反省。