仕事で必要があってカイワレ、ルッコラ、マスタードを栽培していたらカイワレがほぼ収穫時期となった。
自分で育ててみるとよく分かるが、スーパーで売ってるカイワレは見事に大きさが揃っている。そればかりかみんな見事に真っ直ぐで整然としている。
ぼくが育てたものは大きさもまちまちだし、曲がっているものも多い。雑然としているわけだ。
野菜は大きさが揃っている方がいい。
煮物などは大きさが揃っている方が火の通りが一律となるし、盛りつけたときも大きさが同じ方が統一感があって美味しそうに見える。
しかし自然界にあるものが、規格品みたいに整然とすることは有り得ない。不揃いにならない様に、規格外のものは間引いているわけだ。
玉子などは、S,M,Lという風に大きさで規格を分けているが、不揃いなカイワレなどはどうしているのだろう?
多様性といえば種の多様性のことだけれど、同種の中でも多様性があって当然。
人間だってほら、肌の色も、髪の色も、瞳の色も違うし、手足の長い短い、身長が高い低い、体重が重い軽いと千差万別。
それを考えると、同じに日に種を撒いたカイワレという同種のなかでも、大きい小さいがあって当然。真っ直ぐや曲がってるのがあって当然。
規格統一されていない分、この状態がより自然に近いわけですが、やっぱりどうにも、スーパーで売られているビシッと大きさが揃ったカイワレの方が美味しそうに見えるから不思議。
雑然と混沌が自然本来の姿なのに、整然と規格ということで安心できる消費者心理ってのは、これ如何に。